「に」「で」「へ」

初級者が覚えにくいというものの1つに、助詞の「に」と「で」の違いがあります。
スーパーに行きます。家で食べます。
に to 行きます、来ます
で at, in 食べます 見ますなど 他の動詞
このように英語の to、at、in に当たります。ですから、当初私は、英語と同じなのにどうして?と思っていました。
しかし生徒から「でももっといろいろあります」と例を羅列されました。
日本で生まれました。
日本に住んでいます。
月曜日に行きます。 6時に起きます。
車で行きます。 見に行きます。
そう言われてなんとか共通点を見出して説明しようと試みましたが、結局「覚えてください」に行きついてしまいました。(どなたかいい方法を知っっている方がいたら教えてください!)
「に」に関しては、代わりに「へ」を使うという方法もあります。実際、国内の日本語学校で広く使用されている「みんなの日本語」では移動を表す時には「へ」を使用しています。
明日、ミラーさんは○○へ行きます。
きれいな日本語ですが、どちらかというと書き言葉で、話し言葉ではないと思います。
また、「遠くへ」 や 「明日へ」などの「へ」を使う表現は漠然とその方向を表している感じがしますし、壮大でやや大げさな感じがします。
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ちなみに私は主人がアメリカ人なので日々英語を話すのですが、いまだに前置詞で迷うことがあります。「書く」にしても場合によって 「write … in ? on? down???」
どうやって覚えるの?と聞くと、いつもこのような返事が返ってきます。
「どうしてかなー?別々に覚えてないよ、動詞とか名詞にくっついてる感じ」
やはり何度も口に出して、理屈ではなく何となく自然だなって思えるまで練習するしかないと思います。
ただ、日本語の場合移動の「に」と「へ」に関しては無くてもいいので、あまりきびしく教えなくてもいいと思います。
小川 清美
フリーランスの日本語講師。Cartus の講師として日本在住のボーイング社員や家族に日本語を指導。2012年CartusTop language teacher。そのほか、クラブイタリア名古屋、リンゲージ日本語学校などで契約講師として勤務、また移民、難民などにプライベートで日本語を指導。現在はオンラインレッスンが中心。
2019年4月より約2年間、MATCHA - JAPAN TRAVEL WEB MAGAZINEに四コママンガとともに日本語についての記事を連載
ストアカで「オンラインでの日本語の教え方」開催
著書 ※詳細はブログ『Fun! Japanese lessons』よりご覧いただけます
- Practical Japanese1,2,3 Easy and Fun ひらがな、カタカナ、漢字
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